勤めていた会社を退職し、新しい職場までに支給される失業保険給付金。言葉は聞いたことがあるけれど、その受給条件など知らないという方は多いのではないでしょうか。
- いつから支給されるのか?
- 申請の方法は?
- 派遣社員や契約社員は受給できるの?
- 受給の期間や金額は?
など、今回は知っていると役立つ失業保険給付金にまつわる知識をお伝えします!
※2020年2月末時点の情報をもとに記事を作成しております
そもそも失業保険給付金(手当)とは?
では、まず初めに失業保険給付金についてお伝えします。
失業保険(失業給付金)とは、会社を退職した際に受け取ることができる手当のこと。
正式名称を「求職者給付」といい、労働者が失業した場合及び雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に、必要な給付を行うとともに、その生活及び雇用の安定を図るための給付のことをさします。
失業等給付は大別して、求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付の 4 種類に分けられます。
(出典:厚生労働省「第13章 失業等給付について」※2020年2月末時点の情報)
噛み砕くと、失業に伴い働けない状況になってしまった人の生活を守り、再就職を支援するために国から支給される手当のことです。手続きや給付は各自治体のハローワークで申請をします。
派遣社員や契約社員でも失業保険給付金(手当)はもらえるの?
さて本題ですが、正社員ではなく派遣社員や契約社員として働いていた場合でも失業保険給付金はもらえるのでしょうか。
答えは「YES」です。
正社員に限らず、派遣社員・契約社員・パート・アルバイト全ての雇用において一定の条件を満たせば失業保険給付金を受給することができます。一定の条件とは、定められた被保険者期間が全うされていること。つまり雇用先の会社(辞める会社)の雇用保険に加入し求職者給付を受給するために必要な在職期間が満たされていれば失業保険給付金をもらうことができます。
ご自身が雇用保険の適用基準を満たしているのか、求職者給付を受給するために必要な期間在職していたのかは下記を参考にしてくださいね。
雇用保険の適用基準
- 1週間の所定労働時間が20時間以上
- 31日以上の継続した雇用が見込まれる
(出典: 厚生労働省「雇用保険制度」※2020年2月末時点の情報)
求職者給付を受給するために必要な在職期間
原則として、離職の日以前2年間に12か月以上「被保険者期間」が必要。倒産・解雇等による離職の場合は、離職の日以前1年間に6か月以上「被保険者期間」が必要と定められています。
しかし誰でも受給の対象になるわけではありません。
被保険者期間の条件を満たし、「就職したいという積極的な意思」、「いつでも就職できる能力(健康状態・家庭環境など)」があり、「積極的に求職活動を行っているにもかかわらず、就職できない状態にある方」が受給の対象となります。
下記のような方は、原則として受給の対象外となるのでご注意下さいね。
- 家事に専念する方=専業主婦(夫)
- 昼間学生等学業に専念する方=学生
- 家業に従事し、職業に就くことができない方=稼業を継ぐ・一緒に経営する
- 自営を開始、又は自営準備に専念する方
- 次の就職が決まっている方
- 雇用保険の被保険者とならないような短時間就労のみを希望する方
- 自分の名義で事業を営んでいる方
- 会社の役員等に就任している方
- パート・アルバイト中の方(週あたりの労働時間が20時間未満の場合、申告が必要になりますが、 失業している日について、支給を受けられる場合があります。)
- 同一事業所で就職、離職を繰り返しており、再び同一の事業所に就職予定の方
- 病気・けが等によりすぐに働くことができない
(出典:東京ハローワーク「求職者給付に関するQ&A」※2020年2月末時点の情報)
派遣社員や契約社員の場合、もらえる金額と期間はどうなりますか?

受給の条件に続き、気になるもらえる金額と期間を説明します。雇用形態によって受給金額と期間は変わりませんが、それぞれ退職理由や年齢などで金額と期間が変わってきます。ご自身が受給する際のおおよその金額・期間が分かるので下記を参考にしてくださいね。
受給期間
離職の日の翌日から1年間を「受給期間」といい、受給期間中に失業している期間について「所定給付日数」の給付を受けることができます。所定給付日数は、「離職理由」、「離職時の年齢」、「算定基礎期間」により決定されます。
・被保険期間が10年未満 : 90日
・被保険期間が10年以上~20年未満 : 120日
・被保険期間が20年以上 : 150日
■倒産・解雇など会社都合退職の場合(30歳以上・35歳未満)
・被保険期間が1年未満 : 90日
・被保険期間が1年以上~5年未満 : 120日(90)日)
・被保険期間が5年以上~10年未満 : 180日
・被保険期間が10年以上~20年未満 : 210日
・被保険期間が20年以上 : 240日
※会社都合退職の場合は、被保険者期間と離職日の年齢によって所定給付日数が変動します
※被保険期間は雇用保険に加入していた年数です。
(出典:東京ハローワーク「求職者給付に関するQ&A」※2020年2月末時点の情報)
受給金額
受給の金額は雇用形態に関わらず、年齢及び離職直前6か月に支払われた賃金の合計金額を180日で割った金額(賃金日額)で計算されます。
例として離職時の年齢が30歳以上45歳未満の場合の金額例を下記に記載します。
・2,500円以上5,010円未満:2,000円~4,007円(80%)
・5,010円以上12,330円以下:4,008円~6,165円(80%~50%)
・12,330円超15,140円以下:6,165円~7,570円(50%)
・15,140円(上限額)超:7,570円(上限額)
※賃金日額(1日あたりの賃金)=退職前6カ月間の給料総額÷180日
出典:厚生労働省「賃金日額・基本手当日額の変更について-基本手当日額の計算方法」※2020年2月末時点の情報
ご自身の支給額や期間を知っておくと、転職や離職のタイミングを知ることもできますよ。
まとめ
失業保険給付金(手当)は派遣社員や契約社員でももらえますか?
はい、もらえます。
ただし、失業保険給付金を受給するには一定の条件があります。
【受給条件】
雇用先の会社の雇用保険に加入し、求職者給付を受給するために必要な在職期間が満たされている場合
【受給期間】
受給期間は、離職の日の翌日から1年間です。ただし、1年間毎月一定額受給できるわけではありません。1年のうち失業保険給付金が支給される日数は「離職理由」、「離職時の年齢」、「算定基礎期間」により決定されます。
【受給金額】
受給金額は年齢及び離職直前6か月に支払われた賃金の合計金額を180日で割った金額(賃金日額)で計算されます。
失業保険給付金は正社員に限らず(※雇用形態に関わらず)受給することが可能です。しかし支給の条件が定めているため、誰でも支給されるわけではありませんのでご注意下さいね。
失業保険給付金という言葉は知っているけれど、詳しくは知らなかったという方は、いざ退職後すぐにお仕事先が決まらなかった時に備えご自身でも調べることをオススメします。
