派遣社員として働いていると「抵触日」という言葉を聞いたことがありませんか？
抵触日とはどういう日なのか、抵触日を迎えるとどうなるのか、よくわからないという方もいらっしゃるかもしれません。
今回は派遣の抵触日についてお伝えします。
抵触日とは何ですか？
抵触日とは、派遣社員として勤務できる契約最終日の翌日のことを言います。例えば労働契約期間が3月31日までだった場合、抵触日は翌日の4月1日となります。
抵触日以降は、派遣社員として同じ派遣先で勤務することができません。
そのため抵触日を迎えた後も派遣社員として同じ職場（同一企業・同一部署）で働き続けた場合、違法になるため注意が必要です。
もしご自身の抵触日がいつか分からない場合は、派遣会社からもらった就業条件明示書で確認をするか、派遣会社の担当者に聞いて把握をしておくようにしましょう。
抵触日の注意点
平成27年の労働者派遣法の改正に伴い、すべての業務において、事業所単位、かつ個人単位の契約期間の制限が適用されることになりました。
■派遣先の ｢事業所単位｣ の期間制限
派遣先は、同一の事業所において派遣可能期間（3年）を超えて派遣社員を受け入れることができません。たとえば、1年前から違う派遣社員が働いている職場で働き始めた場合、派遣可能期間である3年間ではなく、残りの2年後までしか働くことはできません。
※事業所単位の期間制限に関しては、例外や延長措置があるのでご注意ください
■派遣労働者の 「個人単位｣ の期間制限
派遣社員は、派遣先の事業所における同一の組織単位（いわゆる「課」など）で、3年を超えて働くことはできません。
（出典：厚生労働省「派遣先の皆様へ 1.受入れ期間制限ルール」）
抵触日には上記に紹介した事業所単位と個人単位の2つがありますが、事業所単位の派遣期間制限が優先されます。そのためたとえ個人単位の派遣期間制限が残っていたとしても、3年を待たずに抵触日が訪れることがあります。
抵触日が近づいてきたらどうする？
派遣社員として働く場合、満期まで働くと必ず迎えることになる抵触日。
抵触日を迎える時の選択肢は主に次の3つがあります。
1.別の派遣先企業で働く
派遣社員は抵触日を迎えると同一企業・同一部署で働き続けることができなくなります。そのため、別の派遣先を探し、新しい職場でお仕事を始める必要があります。
続けて派遣社員として働き続けたい場合、契約満了までに次の派遣先を見つけておくと、ブランク期間を作ることなくお仕事を続けることができます。紹介してもらえるお仕事がないかどうか、早めに派遣会社の担当者に相談されることをオススメします！
２.同一企業の別部署で働く
派遣社員は、同一企業・同一部署で3年以上働くことはできませんが、他の部署であれば企業を変えることなく働き続けることができます。同じ企業で働きたい！という場合は、別部署での募集の有無を派遣会社の担当者を通じて確認してみてください。
３.派遣先企業で直接雇用契約を結ぶ
派遣先の企業が抵触日以降も引き続き働いてほしいという場合、派遣社員本人が希望すれば直接雇用契約を結び同一企業・同一部署で働き続けることができます。
しかしこの場合、必ずしも正社員として契約することを約束するものではありません。直接雇用には、契約社員やパート社員なども含まれます。そのため派遣社員より給与などの待遇がよくなるとは限りません。
抵触日を間近に控え慌てないためにも、契約満了を迎えた後はどういう働き方をしたいのか、あらかじめ考えておくことが大切です。
まとめ
派遣社員として働く方は知っておきたい！「抵触日」とは？
「抵触日」とは、派遣期間が終了した翌日のことです。接触日以降は同じ派遣先の職場での就労が違法になるのでご注意ください。
抵触日には、事業所単位と個人単位の2つがありますが、事業所単位の抵触日が優先されます。そのため派遣社員として働き始めても3年が経過する前に抵触日を迎えるケースがあります。
抵触日以降は今まで働いていた派遣先での勤務ができなくなるため、事前に自分の抵触日がいつなのか、把握しておくようにしましょう。
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