日常生活や仕事で多くの方は、日々何らかのストレスを感じながら生活を送っているかと思います。現代社会ではストレスを引き起こす原因は多様化し、その感じ方も人によって大きく違います。
ストレスを感じることが普通と思われている方もいるかもしれません。しかしストレスを放置すると身体や心の病気に繋がってしまうことがあります。中には日常生活や仕事(学業)に悪影響があるものもあります。
ストレスを解消し健やかな生活をするためには、その原因を知りその解消・軽減方法を見つけることが大切です。今回は、ストレスと上手に付き合う手法である「ストレスコーピング」についてご説明します。
ストレスコーピングとは?
ストレスコーピングとは、「ストレスとうまく付き合うための技術や能力」です。
私たちは仕事や人間関係において日々様々なストレスを感じて過ごしています。ストレスを感じると、受けたストレスに対して心や身体が反応します。例えば落ち込んだり、ネガティブな思考になることです。時には頭痛や腹痛など身体的な影響が出る場合もあるでしょう。
これらの症状の中には、長く続くと心の病気をもたらす可能性が含まれているものもあります。
ストレスコーピングは、そのような望ましくないストレスによる心と身体への反応を回避したり、減らしたりする工夫のことを指します。
ストレスコーピングの種類
ストレスコーピングは大きく分けて2つの種類があります。誰(何)にどのように働きかけるかによってその種類が分けられています。
問題焦点コーピング
問題焦点コーピングとは、ストレスの原因となる根本的の解決を試みることです。分かりやすいように、例をご紹介します。
- ストレスの原因となる物事から遠ざかる
例えば職場の人間関係で悩んでいる(ストレスを感じている)場合は、転職をする、働く時間や曜日を変えて、悩んでいる人間関係から遠ざける方法があります。 - ストレスの原因へ対策する
冷房が効きすぎた部屋で寒さに耐える(寒さにストレスを感じている)場合、カーディガンなどを羽織り、寒さへの対策をすることも問題焦点コーピングの1つです。他にも風邪を引きやすい、体調を崩しやすいという方は、身体を鍛えて病気になりにくい身体を作ることも該当します。
情動焦点コーピング
問題焦点コーピングとは、自分が受けたストレス感情を変化させ解消することで、ストレスをコントロールすることです。
- 受け止め方を変化させる
上司や先輩から仕事へのミスを指摘された場合、「怒られた」とネガティブな感情になっていませんか。「成長機会を与えてくれている」と前向きな受け止め方に変えることにより、ストレスを解消・軽減することができることもあります。 - ストレスを消化する
趣味に没頭し、友人と相談することにより、ストレスを発散させることも情動焦点コーピングの1つです。ストレス発散の方法は人それぞれ。自分に合ったストレス発散方法を見つけるのもよいかもしれませんね。
原因を解決することに重点を置く問題焦点コーピングと、感情の制御に重点を置く情動焦点コーピング。それぞれを使い分けることにより、仕事はもちろんプライベートでもストレスと上手に付き合うことができるようになるかもしれません。
ストレスの回避・軽減は、心理的・身体的負担の軽減が期待できます
ストレスを全く感じない生活を送ることは、現代社会において非常に難しいことかもしれません。しかしストレスの原因としっかり向き合うことで、ストレスを感じる状況を打破することが可能になることもあります。
ストレスに対しての考え方や捉え方を変えるだけでも、日々のお仕事や日常生活が快適になり、楽しく過ごすことができるようになるかもしれませんね。
まとめ
ストレスコーピングとは?ストレスと上手に付き合うために
ストレスコーピングとは、ストレスへの反応を回避したり、減らしたりする技術や方法のこと。ストレスコーピングは「問題焦点コーピング」と「情動焦点コーピング」の2つがあります。
- 問題焦点コーピング
ストレスの原因となる根本的の解決を試みる方法 - 情動焦点コーピング
ストレス感情をコントロールし、その感情を変化したり解消する方法
上記2つの手法を知ることは、仕事やプライベートでのストレスの解消に応用ができるかもしれません。
私たちの生活は、日々何らかのストレスを受けることがほとんど。ストレスコーピングを取り入れながらストレスを軽減していくことも重要ですが、自分一人だけで解決することが難しい場合も多々あります。
一人では解決できないストレスは、家族や友人、職場への相談が必要になることもあります。