派遣社員という働き方は、雇用契約を結んでいる企業と実際に働く企業が異なる働き方です。(派遣元の会社と派遣先の会社)
そのためいざトラブルに遭った時、どこに相談したら良いのかわからず、悩みを抱えてしまうことがあります。
派遣先の担当者に相談する
派遣社員が働く職場は、派遣契約を交わした派遣先の企業です。しかし、あくまでも雇用主は登録した派遣会社です。
そのため、派遣先で起きたトラブルや仕事の悩みは、まず登録している派遣会社の担当者に相談をしましょう。
中には、登録している派遣会社の担当者より派遣先の上司の方が相談しやすいという方もいるかもしれません。そのような場合、つい派遣先の上司に相談してしまいたくなるかもしれません。
派遣先の企業にある備品・設備の相談であれば応対してくれるかもしれません。
しかし業務内容や勤務時間・場所の変更、待遇など業務契約に関わることを派遣先企業の上司に相談するのは避けましょう。派遣先企業の上司に相談することで、かえってトラブルになってしまうこともあります。
登録している派遣会社の担当者に相談することで、派遣先企業の担当者に事実確認や契約の見直しなど、問題解決に向けて対応を進めます。
派遣会社の相談窓口を活用する
派遣会社によっては、登録スタッフに向けた相談窓口を設けている企業もあります。
営業担当に直接相談しにくい相談はもちろん、日常のちょっとした悩みやキャリア相談にも対応している相談窓口もあります。
小さな悩みでも、知らず知らずのうちに不安やストレスが大きくなってしまうもの。
ストレス状態が長く続くと、気持ち・身体・考え方に様々な変化が現れ、仕事に支障をきたしてしまうことがあるかもしれません。
相談内容や相談者のプライバシーが守られるので、人に言いにくい悩みや相談は派遣会社の相談窓口を活用し、少しでも早く悩みが解消されるように行動してみてくださいね。
公的な相談窓口を活用するのも1つの方法
登録している派遣会社の担当者や相談窓口に相談したけれど、解決に至らなかった時は公的な相談窓口を活用するのも良いでしょう。
相談の方法は、対面相談・電話相談・メール相談の3種類あります。厚生労働省のホームページには悩みごとのポータルサイトが集約されているページもあります。サイトには、悩み別のQ&Aや関係裁判例の解説、関連情報が記載されているので相談する前の参考に見てみるのも良いかもしれません。
出典引用:厚生労働省「雇用・労働 相談窓口等一覧」
相談窓口一例
労働基準関係
・労働基準監督署
労働時間・賃金・解雇等の労働条件に関することや、職場の安全や衛生に関すること、労災保険に関することについて相談ができます。
Webサイト:http://www.check-roudou.mhlw.go.jp/soudan/index.html
・総合労働相談コーナー
あらゆる労働問題に関する相談を受け付けています。
Webサイト:https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html
職業安定関係
・公共職業安定所
職業相談・職業紹介や職業訓練、雇用保険関係業務等を実施しています。
Webサイト:https://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html
雇用環境・均等関係
・雇用環境・均等部(室)
下記7つの差別・不利益取扱・ハラスメント等について相談を受け付けています。
- 性別を理由とする差別
- 妊娠、出産・育児休業等を理由とする不利益取扱
- セクシュアルハラスメント
- 妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント
- パワーハラスメント
- 育児・介護休業
- パートタイム労働
Webサイト:https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shozaiannai/roudoukyoku/
まとめ
派遣で悩んだ時、相談できる窓口ってありますか?
派遣先で起きたトラブルや仕事上の悩みは、まず登録している派遣会社の担当者に相談しましょう。派遣先の上司と良好な関係を築けている場合、つい派遣先の上司に相談したくなりますが、トラブルや悩みによっては契約に関わることもあります。そのため、何でもやみくもに相談するのは控えましょう。
登録している派遣会社の担当者に相談しにくい場合は、派遣会社の相談窓口や公的機関の相談窓口を活用するのも1つです。このような相談窓口は、相談者のプライバシーを遵守してくれるため、人に相談しにくい悩みも相談しやすいのではないでしょうか。