消防法で定められている、危険物等を取り扱うことができる危険物取扱者。国家資格の1つでもある危険物取扱者は、大きく分けて「甲種」「乙種」「丙種」の3種類に区分されます。それぞれの資格に応じて取扱い、立合いができる危険物の種類が異なります。
危険物取扱者の中でも圧倒的な受験者がいる「乙4種」。危険物取扱者の資格取得を検討されている方のほとんどは、まずこの乙4種資格の取得を考えているという方も多いでしょう。
(出典:一般財団法人 消防試験研究センター「試験実施状況」)
今回は、乙4種にまつわる下記についてご紹介します。
- なぜ乙4種資格の人気が高いのか
- 乙4種の需要
- 受験方法と概要
なぜ危険物取扱者乙4種は人気が高いの?
乙4種で取り扱える危険物は、ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類などの引火性液体です。これらの危険物を製造・貯蔵・管理・活用する業務に直接携わるには、乙4種の資格が必要です。
(出典:一般財団法人 消防試験研究センター「危険物取扱者免状の種類」)
乙4種を必要とする職場は、引火性液体を扱うガソリンスタンドや石油を扱うメーカー・工場・倉庫・運搬企業などがあります。それぞれの求人に目を通すと、「乙4種歓迎」「乙4種必須」などの文言が記載されていることが多々あります。
このように危険物取扱者の中でもとりわけ乙4種の人気が高いのは、私たちの生活にかかせない業種の企業で引火性液体を取り扱うことができる有資格者が求められているからということがわかりますね!
乙4種の資格が活かせる仕事
製造業に限らず、多くの業界で引火性液体の危険物を取り扱える乙4種のスキルと知識を求めていることが理解頂けたかと思います。
乙4種の資格を持っているだけで採用や待遇が優遇されることもあるようです。中には乙4種の資格を持っていることを採用の条件としている職種・業種もあります。
乙4種は、主に下記のような職種・職業で必要とされている資格です。
ガソリンスタンド
軽油や重油、灯油などを貯蔵・管理するガソリンスタンドでのお仕事は、乙4種の資格があると歓迎されます。アルバイトの求人でも、有資格者なら時給が最初からプラス〇円といった求人もありました!
石油取り扱いメーカー・工場
石油を製造・管理するメーカーや工場でも、引火性液体を取り扱える乙4種の有資格が歓迎される傾向にあります。職場によっては持っていると、業務の幅が広がることもあるでしょう。
化学系メーカー・工場
化学系メーカー・工場においても乙4種の資格は役立つ可能性が高いでしょう。製造する商品や担当する工程にもよりますが、危険物取扱者の中でも汎用性の高い乙4種の資格を持っていることで、いざ転職や異動になった時に非常に役立ったという声もあるようです。
このように乙4種の資格は、その知識やスキルを活かすことができる場が豊富にあることがわかります。
受験方法・合格率
乙4種の受験方法は、他の危険物取扱者試験と同様、消防試験研究センターに受験願書を提出します。
受験の申請
申請方法は、下記2つの方法があります
・書面申請(願書の提出による申請)
消防試験研究センター各道府県支部及び関係機関・各消防本部で配布されています。詳しい願書入手方法を知りたい方は、直接お住まいの地域の道府県支部に問い合わせてくださいね。
・電子申請
電子申請は、一般財団法人 消防試験研究センターのホームページから申請することができます。
電子申請をした場合は、現住所・勤務地にかかわらず希望する都道府県で受験ができます。
受験資格
乙4種の場合、受験資格は特にありません。
※乙種・丙種:受験資格は特に定めなし
※甲種:一定の受験資格が必要です
合格率
危険物取扱者試験は区分問わず、60%以上正解だった場合、合格となります。
より詳細を知りたい方は、一般財団法人 消防試験研究センターのサイトをご覧くださいね。
まとめ
危険物取扱者の中でも人気が高い「乙4種」について解説します!
乙4種は、消防法に定められている危険物の中でも、ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類などの引火性液体を取り扱うことができる資格です。
この資格は引火性液体に伴う、高いスキルと豊富な知識を持っていることの証明になります。